FLAG 3.0「ドライヴ・マイ・カー」 FLAG 3.5「パーティーはそのままに」
次の攻略対象は、舞島学園の金持ちで知られる大財閥のご令嬢、青山美生。
下校する美生をつけた桂馬とエルシィは、美生が実はボロアパートに住んでいる事実を
知ってしまう。美生の秘密を知った桂馬はなんと彼女の運転手に立候補!「庶民」と
罵られながらも、美生の世話を焼く毎日。
そんなある日美生のもとにセレブなダンスパーティーの招待状が届き……
脚本:倉田英之/絵コンテ:岡佳広/演出:岡佳広/キャラクター作画監督:北條直明/
レイアウト作画監督:小松英司/総作画監督:佐村義一
FLAG 3.0「ドライヴ・マイ・カー」

「
いい加減、小銭の存在を認めてください!」
4か月分の小遣いである1万円でオムソバパンを買ってしまった美生に抗議する青山は、
ついに我慢の限界に来てしまい、暇をもらうと出て行ってしまう。
金持ち=カードじゃないのですね?
まあ、学生だしカードは、まだ作れないか。
てか、小銭じゃなくても、1000円というお札もあるぞw
「
庶民の分をわきまえなさい!」
森田を追いかけ外に出ると、桂馬が見ていた事に気が付く美生。
もうバレバレなのに、強がる美生の、開き直りっぷりには、尊敬してしまいますw
照れ隠しもあるのでしょうが、
青山家のプライドの高さは物凄いですね。
「
良い言葉を教えてやる。」
「
僕と彼女が知る事実だ。」
悪印象と言うエルシィに、
秘密の共有は絆になり、前進であると桂馬。
アルプスの少女ハイジですか?
原作がちゃんと作者名になっているのにこだわりを感じます。
それにハイジは何かと話題ですからね。
しかし、今回は格言じゃないですね。

「
僕がお送りいたしましょう。」
辞めた森田に代わって、学校へ送ると言う桂馬だが、庶民の
ママチャリを見て歩いて
いくと言う、美生だったが、足をひねり転んでしまう。。
庶民の代表格であるママチャリを、なめたらいけませんw
転んで、
まき散らしたオムソバパンを必死にかき集める美生の姿が、ギャップを感じ、
必死に強がりを言っているのが良く分かる気がします。
「
そんなにわたしの事が好きなの?」
桂馬の必死さに、
分相応に接するのはいいかと思う美生。
顔を赤くして、桂馬の言う
悪印象と好印象が徐々に変換してきました。
そして、それは「
ご苦労。」とただ、その一言だけですが、
2日目はちゃんと振り向いて
いるし、
桂木と呼ぶようになったりし、ムチをもって
無邪気な笑顔をみせたりと親密度が
増してきましたね。
だけど、
ふと自分が庶民と楽しく接している・・・と我に返った美生は
青山家の誇りが
失われていくのを感じたのでしょう。
ママチャリとは違うのだよ!ママチャリとは!!
ザクには乗ってみたいぞw
ちゃんと、
ザクの効果音がするのもグッジョブです。
「
死者にはちゃんと敬意を払うべきです。」
「
あの手のキャラの我がままはデレる瞬間の為の前ふりだ。」
「
エンディングが見えたぞ。」
見栄をはったり、父に線香もあげないで、良くないというエルシィに、美生は、
いい奴
としか結論が出ないと桂馬。
そして、
一通の手紙を見つける。
美生とPFPでのギャルゲのコラボ?が、これを見ている人に、説明は不要でしょうが、
ツン
デレとはどういうキャラなのかを上手く連動して説明してますし、より美生というキャラの
性格を強調していると思います。
FLAG 3.5「パーティーはそのままに」

「
どうして、あいつがこれを・・・?ずっと無視していたのに・・・」
カボチャの馬車(自転車)に乗り、パーティ会場(の隣)へ連れて来られた美生。
カボチャと言う事は
ハロウィンを意味してるのかな?
死者の霊などから身を、守るのが元々の由来だし、
無くなった父に対して固執する
いわば亡霊のようなもので、それから別れなくてはならない、現実を受け止めなければ
ならないという桂馬のメッセージのようなものだろうか。
「
わたしなんか、パパと何度も踊った事あるんだから・・・」
信じられない世界だという、桂馬にそう言いかけて、
悲しげな顔をし言葉が止まる美生。
「それにしても青山社長は残念でしたねぇ。」
そして、パーティに来ていた連中に見つかり、バカにされる美生。
ダンスを教わる桂馬は、
上上下下LRLなんて、完全にゲームのコマンドとしての覚え方
ですねw
しかし、こんな性格の悪い奴らが上流階級だなんて、未来はもうダメだな・・・。
ていうか、やっかみもあるのでしょうが、
金持ち=嫌味なキャラって定番ですねw

「
もう止めませんか?こんな世界にいて、どうなるんです?」
そう言う、桂馬に
本当に金持ちだと美生。
「
もう、お父様もきっと満足されてますよ。」
「
君はもう、自分ひとりの人生を歩むべきだ。」
死んだ父を忘れないため、約束を守るため、社長令嬢を演じ続けた、仏壇に線香も
あげなかったと桂馬。
「
パパは絶対死なない!!」
「
僕は君の笑顔をもっと見たい。」
青山家の誇りを守り続けると言う、美生に、
いつも笑わないのに笑っていたと、ムチを
持った美生を思い出す、桂馬。
「お前が来てから、パパがどんどん小さくなっちゃう・・・」
「君は選ばなければいけない!君自身の意志で!!」
美生を抱きしめ、キスをする桂馬。
そして、美生の体から出て行く駆け魂。
美生がパパと踊った事がと、話をしようとして、急に言葉が出なくなったのは、
桂馬と楽しい
時間を過ごし、父親の事を忘れていた事に我に返ったということなのですね。
「
オムソバパンを買いたいんだけど、このコインで足りる?」
庶民に声をかけ、小銭を渡す美生。
小銭を認めたし、仲良くなれたかもという、エルシィに、
父親も自分も忘れたほうが、
自分の人生を歩けると言う桂馬。
庶民であるという現実を受け止め、小銭が存在する事を認めた美生。
オムソバパンをゲットして見せる笑顔が素敵です。
そして、父親が無くなった事を認め、線香が焚いてある仏壇、そして
父親の写真が美生を
見守っている感じがし、爽やかなラストです。
庶民はコインなんて言い方はしませんwww
父の存在が薄くなる事は寂しいけど、それは辛い事ではなく、未来へ向かって進む事。
現実は楽しい事だけじゃなく、辛い事、大変な事もたくさんあり、それを認める事は辛い。
シャアなら「
認めたくないものだな。」と言うかもしれませんが、認めざるを得ないときもある。
美生は父親に対してだけど、大げさに言うなら、現代社会に生きる人々への
メッセージが込め
られている・・・そう感じます。
原作では1巻に収録されている話であり、ほぼ原作通りでありますが、原作ではオムソバ
パンを買いに行く美生を見届けてのラストになり、
最後の美生の笑顔と仏壇の父の写真は
無く、これが入る事によって、美生が完全に
父親は無くなったんだ、金持ちではなく、庶民
なんだという現実を受け止め、その現実は辛いものではなく、美生の笑顔を見れば分かる通り、
気負うことなくありのままの自分であり、桂馬との記憶は無くなりましたが、桂馬の言った
「
君の笑顔をもっと見たい。」という願いが現実になった事を表し、わずか数秒の演出ですが、
好印象でした。