「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」 第64話(最終回）『旅路の涯』

　第64話（最終回） 「旅路の涯（はて）」

　痛みを伴わない、教訓には意義がない。
　人は何かの犠牲無しには、何も得る事は出来ないのだから・・・。　
　しかし、その痛みに耐え、乗り越えた時に、人は何物にも負けない、強靭な心を手に入れる
　・・・・そう、鋼のような心を・・・

　長かった、ハガレンもついに感動の最終回を迎えました。



　かつてイシュヴァール人の命を使って、作ったという賢者の石をマスタングに差し出し、
これを使えば、目が見えるようになると進めるマルコー。
　「だが、使わせてもらおう・・・その上で、わたしは全力をつくす。」
　イシュヴァール人やエドが許さないだろうと考えるものの、使う決意をするマスタングや
全て分かってるように、優しく見守る、リザ。
　そして、イシュヴァール政策を行うという、マスタングの元へ、マイルズとともに行くことを
生きている意味を考え、決意するスカー。
　しかし、オリヴィエ姉さんが、カッコいいね。
　正直、もっと出番を与えて欲しかった一人です。

 

　リゼンブールに帰る途中、リン・ヤオ、メイ・チャンたちの事を思う、エドたち。
　「バカ！おかえり！！」
　ついに元に戻った姿でウィンリィと再会するエドとアル。
　そして、涙を流し、2人を出迎えるウィンリィ。 
　 BGMを聞いているだけで、涙が出てきます。
　一歩づつ、でも、恐る恐る、ゆっくりと扉に向かっていくウィンリィの気持ちが良く分かります。
　そして、部屋に飾ってある子供の頃の写真がアクセントになったり、途中までセリフが無く、
BGMのみで展開しエドとアルの元へ、いっきに走り出す演出がナイス。

 

 

　「たぶん・・・俺も同じこと考えてる。」
　2年後、考えていることがあるというアルに、そう語るエド。
　なんとホムンクルスの最後の生き残りでありセリムが生きているなんて！？
　しかし、2年でこの姿とは、育つの早すぎです＾＾；

　シンの国へ行って、錬丹術を学ぶというアル。
　そして、アルは東回り、エドは西回りでシンへ向かい、東西の知識を得てニーナのような
不幸を繰り返したくないと決意する。
　「でもね、見てみたいんだ！世界の広さを！！」
　だけど、それだけじゃないと力強く語るアル。
  新たなたな未来に向けて、進みだしたエドとアルたち。
　これに合わせ、こんどは最後のED曲である「LAY OF LIGHT」が未来へ向かって、目標に
向かって進みだした、アルたちを応援するように流れる訳ですが、それと同時にハガレンの
終わりが見えてきて、ちょっと寂しい気もしてきますｗ 



　「等価交換だ！俺の人生半分やるから、お前の人生半分くれっ！！」
　旅立ちの日、ウィンリィにやっとの事で告白するエドに、どうして錬金術師は等価交換
なんて、言うのか？と呆れるウィンリィ。
　「半分どころか、全部あげるわよ。」
　つられて、そう言ってしまったものの、言った後に顔が真っ赤になるウィンリィ。
　そして、今度は「行って来る。」と抱き合って、言うエドに笑顔で送り出すウィンリィの幸せ
そうな顔が良いですね。
　物語の始まりでは、いきなり居なくなったエドだけど、今度はしっかり抱きついてのお見送り
するウィンリィだった。
　
 

　リン・ヤオは皇帝になったのですね。
　その背後には隠れキャラのように、見守る、ランファン笑える。 
　イズミさんも、相変わらず凶暴そうですｗ
　そして、エルリック一家？は笑顔で楽しそうですね。
　エドたちエルリック兄弟、そしてウィンリィとも、両親には色々と恵まれなかったけど、そんな
辛い過去があるからこそ、思いを子供たちには味合わせたくない・・・そう思える1ショットです。

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　生き残った者たちが不幸になる者がいる辛い展開にならず、全員に明るい未来が、そして
希望がある爽やかな終わり方が良かったです。
　戦いなのだから犠牲が出るのは仕方が無いのでしょうが、ホムンクルスも含め、多数の
キャラが死んでいったからこそ、死んだ者たちには悪いけど、生き残った者たちには幸せな
未来を見せたかったのでしょう。
　それは、ホムンクルスの最後の生き残りである、セリムや夫人にもでしたね。
　そうそう、セリムの、おでこのポッチは何なんでしょう？
　もしかして、ホムンクルスとしての目覚めを抑制できる錬金術？とかのようなものなの
でしょうか？

　特に後日談的なEDで、ラストでエドが、ウィンリィにやっとの思いで告白したのに、新たな
旅に出て、ちょっとウィンリィが、かわいそうに感じていただけに、エドとウィンリィの子供らしき
姿や、メイ・チャンもしっかりアルフォンスと一緒にいて、大円団な終わり方でホッととしましたし、
何よりウィンリィが、幸せになれたのが、良かったです。
　メイ・チャンも念願かなって、アルと一緒にいるしね。
　本編では、小っちゃいのに、祖国の為と、ドジもしたけど、心はしっかり真っ直ぐで、十分すぎる
働きをしました。
　何故、このキャラが一緒に・・・？なんて人もいますけどｗ
　でも、そのかわり、ピナコが全然、居ないんですけど・・・。
　いつの間にか、死んじゃったのでしょうか？
　そうだとしたら、ひ孫を見る事も出来ず、ある意味、一番不幸なのはピナコなのかもしれ
ませんね？ｗ

　そして、マスタングの目は、見えないまま終わるのか？と心配していましたが、救済措置が
あり、かたくなに賢者の石を使う事を拒んだエドたちとは正反対に、マスタングはそれを
使うのを拒まず、受け入れる性格の違いを、表してて良かったですね。
　エドたちの考えも間違いじゃない、だけど、人の血によって作られた賢者の石を使う事に
より、その死んでいった人たちの命を背負う事になる訳で、何よりも、この石は、イシュ
ヴァール人たちの血であり、ある意味、エドたちよりも辛い選択とも言えますからね。
　それを承知で、受け入れるあたりがマスタングらしいです。
　でも、髭は似合わないと思います・・・ていうか笑えますｗ
　リザも、副官として恋人？として、止めさせましょうよｗ

　タイトルは「旅路の涯」となっているものの、一つの旅は終わったけど、新たな目標と
いう名の旅が始まるような、涯とは正反対と言ってもいいぐらいの展開なのに、このタイトル
をつける辺り、なかなか深い感じがし、2話のサブタイトルである「はじまりの日」に対しての
対（つい）成す形というか、ケジメ的な意味合いもあるのでしょう。
　それは、最後では、しっかりとエドを見送るウィンリィにも表してますね。

　前作のオリジナルと違い、今回は原作重視との事で、スタート直後は、早々とヒューズが
死んでしまったりと、その展開の速さに戸惑いもしましたが、結果的には全64話と前作より
1クール長い展開。
　そして、原作重視と言いつつ、まだ原作（原作は未読です）は終わってないのにどう最終回を
迎えるつもりなのだろうか？と疑問を持っていたのですが、原作者との荒川弘さんとも事前に
ある程度、いつ原作が最終回を迎えるのか？などなど打ち合わせしてからのスタートだったの
かもしれませんね？
　このパターンはあだち充原作の「クロスゲーム」と同じですね。

　最近では1クール、2クール作品が多い中、1期、2期とガンダムOOのように分ける事も
無く、突っ走ってきた訳ですが、スタッフの方々は大変だったかもしれませんが、その分、
展開に間を空けることなく、ストーリーをずっと追っていけました。
　ともかく、この15ヶ月間ぞんぶんに、楽しませていただきました。
　声優さん、そしてスタッフの皆さん、ありがとうございました、そして、お疲れ様でした♪

　劇場版決定って、総集編？いったい何をやるんでしょう？？
　シンの国あたりのエピソードなのでしょうかね？

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